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AIを活用したショートアニメアプリ/Monthly Pitch! スタートアップの扉
AIを活用したショートアニメアプリ/Monthly Pitch! スタートアップの扉

水上 渚 さん
サービス概要:
MagicHolic社が取り組むのは、世界中のアニメ・マンガファンが日本の優れた作品に出会えるプラットフォームの構築。AI技術を活用したモーションコミック(動き・音声・多言語対応を備えた短尺ビジュアルストーリー)で、日本に眠るマンガや小説をアニメーションにし、世界への輸出を目指します。
現在同社が開発しているのは、ショートアニメアプリ。AIを活用してマンガからショートアニメを制作し、縦型でスワイプしながら楽しみます。海外にも届けるため、多言語対応もしていく予定です。
英語圏ではマーベルやバットマンといったモーションコミックのYouTubeチャンネルも人気を博しているらしく、マンガに動きを少し施した、モーションコミックライクなマンガ発アニメも需要が見込まれています。そんな中MagicHolicは既に、ある原作サイトと提携。AIを活用しながら高品質なショートアニメを低コストで制作していく予定です。
Monthly Pitch編集部はココに注目:
マンガ大国たる日本では日々マンガが生まれているものの、その内アニメ化に至るのは2.6%という狭き門になっています。海外展開されるのは、そこからさらに厳選された作品だけです。なぜアニメ化が少ないのか。その答えの一つは、1クール5〜10億円と言われる巨額な制作費。大手のアニメスタジオの予約は何年も先まで埋まっている点も、アニメ化の意思決定を躊躇させています。
とはいえ、海外には「アニメは見るがマンガは読まない」というファンは多く、アニメ化は客層を広げる一助になりえます。こういった課題を、AIを活用してショートアニメを制作していくことで解決しようとしているのがMagicHolicです。
グローバル版のWebtoonも、プロモーション目的のみとはいえモーションコミック形式の広告を導入。大手プラットフォームもショートアニメの可能性を模索している点も、MagicHolicの追い風となりそうです。