2021.07.20 Interview

シード投資家と起業家、ここだけの裏話【Monthly Pitch公開取材】ネクイノ・石井健一さん×ANOBAKA・萩谷聡さん

黎明期のオンライン診療「ピル処方」スマルナはどう立ち上がったーーネクイノ・石井健一さん×ANOBAKA・萩谷聡さん【Monthly Pitch ポッドキャスト】

■CAC podcast

起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及ぶこともあります。事業における最愛のパートナーたちはどのようにして出会い、成長し、そしてその後の関係はどのようなものになるのでしょうか。

シード投資を長年に渡って手がけてきたサイバーエージェント・キャピタル(CAC)では、この「投資家と起業家」の関係に注目した連載を開始します。毎月開催される「Monthly Pitch」にこれまで参加してくれたキャピタリストと創業者のお二人をお招きし、出会いのきっかけや乗り越えたハードル、関係構築のポイントなど、ここだけでしか聞けない裏話を語っていただきます。

最終回となる今回、登場いただくのは2018年6月にリリースされたオンライン診療でピルを処方するアプリ「スマルナ」を提供するネクイノ代表取締役の石井健一さんと、創業期から二人三脚で事業成長を見守ったANOBAKAの萩谷聡さんです。ご自身も薬剤師である石井さんは医療におけるコミュニケーションをテクノロジーで改善し、医療空間と体験を変えるべく2016年にネクイノ(旧社名はネクストイノベーション)を創業します。

ビジネスコンテストをきっかけに萩谷さんたち投資家と出会い、オンライン診療黎明期の市場で果敢にチャレンジを繰り返します。本命と考えていたスマルナがリリースされる前後は、会社が持つかどうかギリギリの状況でしたが、この状況を見事乗り越え現在、若い世代を中心にピル処方のスタンダード・ソリューションに成長しています。立ち上がり期の市場をどう乗り越えたのか、お二人にお話を伺いました。(ポッドキャスト収録の一部をお送りします。太字の質問はMonthly Pitch編集部)

ースマルナが大きく躍進した時のこと少し振り返っていただいてもよろしいですか?

石井:ビジネスモデルが分かりづらい、業界が分かりづらい、勝ち筋が分かりづらいという状態でしょう?かつシード期で自信満々で入った花粉症のトラクションが上がらないという状態だったので、2018年の夏に入って下さった投資家の方々には、シード期の方々と同じように、「よくぞ会ってくださいました!」っていうのが正直なところですね。ただ、これってスマルナが動いていた直後なんですよ。そのスマルナの手応えがとてつもなく良くて、もう絶対にこれは何とかなるなと思って動かしていたのを覚えています。

ー萩谷さんにとって、その信頼度は全く揺るがないものだったんですか?

萩谷:そうです。花粉症や他の疾患についても、なかなかな刺さり具合だなと思ってるタイミングで、「スマルナ」という女性向けサービスを出した瞬間の足元のニーズが凄くて。もう、これは本当にPMFというか、ツイッターでもいい口コミがいきなりガーンと流れているし、やっぱり違うなと。でも、その時トラクションとしてはまだまだだったんですけど、ここに絞れば行けるかなと、僕らもフォロー投資して、他の投資家も紹介しやすくなったという感じでしたね。

ー企業家のギリギリのストーリーってよく聞きますけれど、通帳残高50万円はなかなかしびれますね

石井:そんな中、5月に3人採用してるんですけどね(笑)。その内の一人が出てるので、皆様、ぜひネクイノのウォンテッドリーを覗いていただければと思います。開発の柱になっているメンバーがその時期に入ってくれています。

ー社員数はいま何人ですか?

石井:全員で90人ぐらいですね。

ー2018年8月は奇跡のステージだったと思います。そこからスマルナはダウンロード数を積み上げていって、その翌々年には20万ダウンロードとなり、昨年12月には累計調達額20億円。ここまでの道のりで成長痛などありませんでしたか?

石井:毎日が成長痛ですかね。一つ言えるのは、僕、あちこちでよく喋らせていただくんですけど、やっぱり仕事するのって何をするかじゃなく、誰とするかのほうが大事だと思ってるんですよ。ネクイノを作る前に一緒に仕事をしていたり、知り合いだったメンバーがネクイノの1周目のメンバーなんですよ。彼らのほとんどが今も会社に残ってくれていて、今まさに役員として柱となってくれているんです。よく、スタートアップのシリーズA前後で、さぁ右腕どうする?左腕どうする?みたいな議論ってあるじゃないですか。そこは完全にパスで来ました。

ーそれはいいですね

石井:ただ、これ、一方で最初はめちゃくちゃバーンが高いんですよ。バーンが高いので、よくぞ萩谷さんが飲んでくれたと思っています。

萩谷:起業家みたいな方が最初からチームメンバーにいて、切れ者の方も多かったので、その辺りは任せられるっていう感じでしたね。一発目のラウンドもすごく少額という感じではなく、ニッセイとうちで7,500万ぐらいの出資だったので、しっかり集められたというところが良かったかもしれないですね。

続きは、ポッドキャストにて
qr.paps.jp/S1774

ーーーポッドキャストではそのほかのエピソードも語っていただいています。シード期の起業家が投資家とどのようにコミュニケーションしたのか、ぜひお聞きください。

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