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空ウニの陸上養殖/Monthly Pitch! スタートアップの扉

空ウニの陸上養殖/Monthly Pitch! スタートアップの扉

空ウニの陸上養殖/Monthly Pitch! スタートアップの扉

高橋 優人 さん

 

サービス概要:
mizuhachi社が取り組むのはウニの陸上養殖。同社にはCTOを始めとして大学発の陸上養殖トップ研究者が所属し、様々な実証研究開発に取り組んでいます。

近年、「磯焼け」という海洋問題が発生しています。これは海の藻場が著しく衰退・消失してしまう現象のこと。その理由の一つが、ウニによる食害です。磯焼けに関係したウニは「空ウニ」となり、食べられないウニにしかなりません。漁師は商品価値のない空ウニを捕獲せず、むしろ費用をかけて駆除している状況です。

こんな状況の中mizuhachiは、ウニの陸上養殖システムを自社で開発。空ウニを安く買い取って、陸上で養殖する技術を構築しました。独自の配合飼料を使い、天然の餌に比べて15倍のスピードで、おいしく、可食歩留まりの高いウニを安定して生産します。

Monthly Pitch編集部はココに注目:

タンパク質需要の急増に伴い、世界中で水産資源の供給不足が起きています。そこで注目を集めているのが、水面・陸上養殖です。しかし陸上養殖には高コスト、技術、低い収益性といった課題があります。それらをクリアし、ウニの安定供給を目指しているのがmizuhachiです。

mizuhachiが生産するウニは、既にミシュラン獲得店舗からの予約も獲得。空ウニの次には、種苗生産や完全陸上養殖をターゲットに据えているそうです。これが実現すれば、例えばアメリカで日本の高価なウニを生産・販売できるようになります。ウニ以外の多種の実証にも取り掛かっており、1,500億円のウニ小売市場だけでなく、世界の水産市場50兆円を狙っていく算段です。

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